医療脱毛にはどんなリスクがある?〜打ち漏れ〜
医療脱毛は部位に合わせてレーザーを照射しますが、人為的なミスや部位の形状によって「打ち漏れ」が発生することもあります。打ち漏れの対処法やリスクを最小限に抑える方法も含めて解説します。
打ち漏れとは
医療脱毛における打ち漏れとは、脱毛する部位の一部にのみレーザーが照射できていない状態のことを指します。
脱毛器で一度にレーザーを照射できる範囲は限定的であり、部位に応じて少しずつ機器をずらしながら漏れなくレーザーを照射していきます。しかし、人為的なミスによって一部分にのみレーザーの照射漏れが起こることもあります。
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打ち漏れの症状
打ち漏れが発生した場合、該当部分にのみ毛がまとまって残るのが大きな特長です。通常、レーザーを照射した部分は数週間が経過すると体毛が抜け落ちます。しかし、打ち漏れが発生している場合、一部にのみ体毛がまとまって残るため、目視で明確に確認できます。
一方、打ち漏れが発生していないにもかかわらず、体毛が生えてくる場合もあります。特にVIOなどのデリケートゾーンは体毛が太く濃いため、レーザーを照射しても稀に体毛の一部が残ってしまうケースがあるのです。この場合、打ち漏れのようにまとまって体毛が生えてくることはなく、数本程度の体毛が点在して生えてくるのが特長です。
打ち漏れの対処法
万が一、施術後に打ち漏れの症状が現れた場合、クリニックへ早めに連絡のうえ追加の照射を行ってもらいましょう。多くのクリニックでは、施術後一定期間にのみ無料で追加照射を行ってくれます。優先的に予約を確保してくれることも多く、施術にかかる時間も短時間のため、気づいたら早めに連絡をとることが重要です。
なお、打ち漏れかどうかの判断がつかない場合でも、クリニックでは状態を見極めたうえで適切なアドバイスや施術を提案してくれます。
打ち漏れを防ぐためには
経験が豊富な医師であっても、部位の形状によっては打ち漏れが発生することがあり、完全にリスクを排除することは難しいものです。しかし、基本的にはレーザー脱毛の知見が豊富で数多くの症例を扱っているクリニックが信頼性が高く、打ち漏れのリスクが低いことは事実といえるでしょう。
そのため、ホームページやパンフレットなどでこれまでの実績を確認することはもちろんですが、万が一打ち漏れが発生した場合の保障が充実したクリニックを選ぶことも重要です。
医療脱毛にはどんなリスクがある?〜火傷(やけど)〜
医療脱毛の施術直後は肌がヒリヒリしたり、全体的に赤みが出てきたりするケースがあります。このような症状は重度の火傷につながるおそれもあり、早めの対策が不可欠です。今回は、医療脱毛における火傷のリスクについて詳しく解説します。
医療脱毛で火傷が発生する理由
医療脱毛の基本的な原理は、メラニンに反応する特殊なレーザーを肌へ照射し、毛根にダメージを与えて発毛組織を破壊するというものです。メラニンとは黒い色素のことであり、医療脱毛で使用するレーザーはメラニン以外には反応しないため、肌の色が薄い傾向にある日本人にとっては安全な脱毛方法といえます。
しかし、十分な脱毛効果を得るためにはある程度の高い出力で施術をしなければならず、出力のバランスによっては肌への負担が大きくなり、炎症や火傷の原因になることもあるのです。また、そもそもレーザー脱毛で用いる機器の操作に慣れていないなど、人為的なミスによって火傷を起こしてしまうケースも少なくありません。
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火傷の症状
一口に火傷といっても、レーザー脱毛による施術後の症状はさまざまです。正常な施術であった場合、施術直後は赤みが出て火照ったような症状が現れますが、数時間程度で治まるケースがほとんどです。もし数時間経っても赤みが治まらない場合、軽度の火傷の可能性があります。
また、過度な出力でレーザーを照射したり、日焼けした部位にレーザーが当たってしまった場合、熱傷とよばれる状態になることもあります。熱傷の状態になると、皮膚の表面に水ぶくれができたり、皮膚の薄い膜が剥がれてきたりする場合もあります。
火傷の対処法
施術後の赤みが数時間経過しても引かず、軽度の火傷が認められた場合には、施術をしてもらったクリニックへ相談し適切な治療を受けましょう。一般的には軟膏を処方されることが多く、薬を患部に塗布した後で様子を見て症状が治まるようであれば問題ありません。
火傷が重症化して熱傷が認められた場合には、患部を十分に冷やした後で薬を塗布します。もし対処が遅れて水ぶくれができたり、皮膚が剥がれてきたりした場合には、色素沈着が起こる可能性もあります。この場合もクリニックへ相談のうえ適切な治療を受けることが重要です。
脱毛による火傷を防ぐためには
医療脱毛による火傷のリスクを軽減するためには、経験が豊富で機器の扱いにも慣れているクリニックで施術を受けることが前提といえるでしょう。ホームページやパンフレットなどに豊富な症例が記載されていたり、口コミや一般ユーザーからの評価も大いに参考になるはずです。
医療脱毛にはどんなリスクがある?〜増毛化〜
医療脱毛における代表的なリスクとして、硬毛化と並んで多いのが「増毛化」とよばれるものです。今回は、増毛化とはどのような症状なのか、対処法や増毛化の予防に有効な方法も含めて解説します。
増毛化とは
増毛化とは、レーザー脱毛の施術を行うことで体毛の量が増えてしまうことを指します。
医療脱毛の基本的な仕組みは、レーザーを照射し毛根を死滅させるというものですが、照射するレーザーが体質や体毛の状態に合わない場合、脱毛効果が得られないばかりか悪化してしまうケースもあるのです。
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増毛化の症状
増毛化の基本的な症状は、上記で紹介したとおり体毛の量が増えるといったものであり、硬毛化と同様に施術期間の最中に症状が現れるケースが少なくありません。一般的にレーザー脱毛を繰り返すごとに体毛は細く薄くなり、全体的な量も減っていくことがほとんどですが、体質によって増毛化の症状が現れる場合もあります。
ただし、レーザー脱毛を行ったからといってすべての人に増毛化の症状が現れるものではなく、症状が現れたとしても増える体毛の量や範囲は人それぞれです。増毛化の症状が現れやすい部位としては、硬毛化と同様に背中や肩、うなじ、もみあげなどが挙げられます。
増毛化の対処法
万が一増毛化の症状が現れた場合でも、継続的にレーザーを照射し続けることで症状が緩和され、永久脱毛が可能となるケースが多いです。医療脱毛では、クリニックによって施術回数に応じた料金プランが設定されていることが多いですが、増毛化の症状が現れた場合には所定の回数で効果が得られず、施術回数を追加しなければならないこともあるでしょう。
また、増毛化によって増えた体毛の性質によってもレーザーを使い分ける必要があります。たとえば、太く硬い体毛が生え変わってきた場合にはアレキサンドライトレーザーが適している一方で、産毛のような細い体毛が増えてきた場合にはヤグレーザーによる施術が適しています。
脱毛による増毛化を防ぐためには
硬毛化と同様、増毛化についても発生するメカニズムが解明されていないのが現状です。そのため、増毛化のリスクを完全に取り除くことは難しく、施術をしてみなければ症状が現れるか分かりません。
医療脱毛にはどんなリスクがある?〜硬毛化〜
医療脱毛は信頼性の高い方法ですが、リスクを完全に排除することはできません。たとえば、体質や施術の部位によって「硬毛化」とよばれる症状が起こるケースも存在します。硬毛化とは何か、主な症状や対処法について詳しく解説しましょう。
硬毛化とは
硬毛化とはその名の通り、細く柔らかかった体毛が、太く硬い体毛に生え変わってしまうものです。
医療脱毛では出力の高いレーザーを照射し、毛根へダメージを与えることで永久脱毛効果を得ますが、体毛の状態によっても適切なレーザーの種類は異なります。条件の合わないレーザーを照射してしまうと、細く柔らかい体毛に対し刺激を与えてしまうことがあるのです。
硬毛化の症状
硬毛化の基本的な症状としては、上記で挙げたとおり太く硬い体毛に生え変わってしまうというものです。
医療脱毛では体毛の成長サイクルに合わせ、複数回にわたって施術を繰り返すのが一般的ですが、施術期間の最中に硬毛化の症状が現れるケースがほとんどです。多くの場合、施術回数を重ねることによって体毛の量が減っていきますが、2〜3回程度の施術を終えたタイミングで一部の体毛が硬毛化していくことがあります。
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硬毛化の対処法
硬毛化の症状が現れた場合、レーザーの出力を調節したり、照射法を変更したりといった対処が求められます。ただし、上記でも紹介したとおり、硬毛化の症状には個人差があるため施術の回数を重ねるごとに症状が進行するケースもあります。
硬毛化の症状が強く、体毛が以前に比べて太くなってしまった場合には、毛根が皮下組織まで成長している可能性も否定できません。このような場合には、レーザーの波長が長く深部までアプローチ可能なヤグレーザー脱毛に切り替えて施術を行う必要があります。
脱毛による硬毛化を防ぐためには
そもそもなぜ硬毛化が発生するのか、明確なメカニズムは解明されておらず、医療脱毛とはいえ完全にリスクを排除することは難しいでしょう。ただし、硬毛化が発生しやすい条件がいくつか存在し、それらに当てはまらない場合には硬毛化のリスクは低いのも事実です。
できるだけ硬毛化のリスクを抑えるためには、医療脱毛の症例が豊富でさまざまな知見のあるクリニックを選ぶことが重要です。施術に入る前に適切なカウンセリングを行い、硬毛化も含めて医療脱毛のリスクを詳しく説明してくれるクリニックは信頼性が高いといえるでしょう。
医療脱毛にはどんなリスクがある?〜⽑嚢炎〜
医療脱毛はクリニックで施術を受けられるため、信頼性が高く安全な方法といえますが、必ずしもリスクがゼロではありません。施術後に発生するトラブルの一例として、今回は「毛嚢炎」の症状や対処法を詳しく解説します。
⽑嚢炎とは
毛嚢炎とは、別名「毛包炎」ともよばれ、皮膚の表面にできたわずかな傷から細菌が侵入し、炎症を起こすものです。毛嚢炎の原因となる菌にはさまざまなものが存在しますが、なかでも黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などが典型的です。
医療脱毛では肌にレーザーを照射し、毛根にダメージを与えますが、肌の表面にも少なからず負担がかかります。このとき、肌が本来もっている抵抗力が弱まり、そのタイミングで雑菌が侵入してくると毛嚢炎が発症するケースがあります。
⽑嚢炎の症状
毛嚢炎の主な症状としては、肌の炎症が挙げられます。肌の全体または一部が赤みがかったり、ニキビのようにピンポイントで皮下組織に膿がたまったりするのが典型的といえるでしょう。毛嚢炎の初期症状としては小さな赤みや炎症が挙げられ、ほとんど痛みが伴わないケースも珍しくありません。
しかし、皮下組織で細菌が繁殖していくと炎症の範囲が広がり、強い痛みや発熱を伴うこともあります。
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⽑嚢炎の対処法
毛嚢炎を発症した際の基本的な対処法としては、皮膚をつねに清潔に保つことです。もし、施術した部位にポツンと小さな赤みやニキビのようなものができた場合には、皮膚の表面をこまめに優しく洗い流すようにしておけば1週間ほどで治まることも多いです。
ただし、日を追うごとに炎症の範囲が広がっていたり、痛みや発熱などの症状が悪化していたりする場合には施術したクリニックで診察を受けましょう。ほとんどの場合、炎症を抑える薬を処方してもらうことで快方に向かうケースが多いですが、炎症が深刻な場合には皮膚を切開して膿を取り出さなければならないこともあります。
脱毛による⽑嚢炎を防ぐためには
毛嚢炎はわずかな傷からも発症するケースがあるため、完全にリスクをなくすことは難しいといえるでしょう。しかし、可能な限りリスクを抑えるという意味では、脱毛後のデリケートな肌には極力触れないことや、つねに清潔な状態を保っておくことが挙げられます。
また、医療脱毛では毛嚢炎以外にもさまざまなトラブルが発生するリスクがあります。考えられるリスクをきちんと事前に説明し、万が一リスクが顕在化した場合の正しい対処法をアドバイスしてくれるクリニックを選ぶことも重要なポイントといえるでしょう。
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